― 西堀酒造株式会社様の伝統と革新に触れて ―
先日、小山商工会議所 工業部会の視察として、小山市に本社を構える西堀酒造株式会社様を訪問いたしました。
西堀酒造様は明治5年創業、153年の歴史を刻む老舗酒蔵で、受け継がれてきた技と精神が現在も息づいています。
伝統を守る江戸末期の建物と最新技術の融合
敷地内には 江戸末期に建てられた趣ある酒蔵 が残され、重ねてきた歴史と職人の息吹を感じることができます。
一方で、伝統を大切にしながらも革新に挑み、独自に開発した特許取得済の「クリアタンク醸造」を導入。
発酵の状態を可視化し品質を安定させるこの技術は、老舗でありながら常に新たな価値を生み出そうとする同社の姿勢を象徴しています。
日本酒からウイスキー・ジンまで幅広い挑戦
代表銘柄の日本酒「若盛」「門外不出」をはじめ、酒造りの技術を応用して生み出された日光杉の和樽で熟成したウイスキー「哲(TETSU)」 は、ローマ教皇への献上酒や日光東照宮献上酒としても知られ、国内外で非常に高い評価を得ています。
生産量の希少性から“入手困難なジャパニーズウイスキー”とも言われ、海外市場でも人気を集めています。
視察では、熟成樽から漂う芳醇な香りを体験させていただき、その奥深さに「今すぐ味わいたい」と思わせるほど心を動かされました。
産学官連携による視察の実施
今回の視察は、おやま産学官ネットワークとの連携により実施 されたもので、当日は白鷗大学・小山工業高等専門学校・関東職業能力開発大学校の皆様もご参加されていました。
学生や研究機関の皆様と共に現場で学ぶことで、地域産業の可能性や人材育成への広がりを強く感じる機会となりました。
小山市に息づく誇るべき企業
伝統を守りながら新しい挑戦を続ける西堀酒造様の姿勢は、同じ小山市で事業を営む私たちにとって大きな刺激であり誇りです。
歴史ある蔵、革新的な技術、そして地域とのつながり。
そのすべてが、小山の産業の魅力と可能性を体現していました。
貴重な経験をありがとうございました。
タカコーホールディングス株式会社 研修講師 鈴木





